人工授精当日の過ごし方ガイド|仕事・入浴・運動でやってはいけないこと、控えるべきことは?
「人工授精(AIH)を受けた後は、安静にしていなければいけないの?」「仕事や家事はいつも通りこなしても大丈夫?」と、施術当日の過ごし方に不安を感じる方は多いものです。
人工授精は、細いカテーテルを使って子宮内に精子を直接注入する処置ですが、体外受精などの高度生殖医療に比べると体への負担は比較的軽いとされています。しかし、受精を助け、着床へと繋げるための大切な期間であることに変わりはありません。
この記事では、人工授精当日の仕事、入浴、運動、性生活など、日常生活で「やっていいこと・控えるべきこと」を専門的な視点から分かりやすく解説します。
人工授精当日のスケジュールと体調の変化
人工授精の処置自体は数分程度で終わります。処置後、クリニックのベッドで5分〜15分ほど安静にした後は、そのまま帰宅となるのが一般的です。
当日の体調について
軽い痛み: カテーテルを挿入する際や、子宮を固定する器具の影響で、生理痛のような重だるい痛みを感じることがあります。
少量の出血: 器具が子宮頸部(入り口)に触れることで、オリモノに血が混じる程度の出血が見られることがありますが、基本的には心配ありません。
【項目別】当日の過ごし方:仕事・運動・食事はどうする?
結論から言うと、**「過度な負担を避けつつ、普段通りの生活を送ること」**が基本です。
1. 仕事について
基本的にはいつも通り出勤しても問題ありません。
事務作業や立ち仕事程度であれば、妊娠率に悪影響を与えることはないとされています。ただし、精神的なストレスや過労はホルモンバランスに影響するため、処置当日はなるべく残業を控え、早めに帰宅してリラックスすることを心がけましょう。
2. 運動について
当日の激しい運動(ランニング、筋トレ、ホットヨガなど)は控えましょう。
血流が筋肉に集中しすぎることや、体温が急激に上がりすぎることは避けたほうが賢明です。ストレッチや軽いウォーキング程度であれば問題ありませんが、腹圧が強くかかる運動は翌日以降にするのが無難です。
3. 入浴について
シャワーのみにするか、あるいは浴槽に浸かるならぬるめのお湯に短時間にするのが推奨されます。
クリニックによっては「感染症予防のために当日の入浴(湯船)は控えてください」と指示されることがあります。人工授精では子宮の入り口を少し刺激するため、雑菌が入るリスクを最小限にするためです。医師の指示に従いましょう。
4. アルコール・喫煙
飲酒: 少量であれば絶対禁止ではありませんが、血行が良くなりすぎて出血を助長したり、ホルモンバランスに影響したりする可能性があるため、当日は控えるのがベストです。
喫煙: 血管を収縮させ、子宮の血流を悪化させるため、妊活期間中を通して禁煙が強く推奨されます。
注意すべき「やってはいけないこと」とNG行動
人工授精当日に特に気をつけたいポイントをまとめました。
過度なストレスを溜める: 「今日は安静にしなきゃ」と思い詰めすぎてストレスを感じるほうが良くありません。好きな音楽を聴くなど、リラックスして過ごしてください。
重い荷物を持つ: 腹圧が強くかかる行動は、処置直後の子宮に刺激を与える可能性があります。
冷えを放置する: 特に下半身の冷えは血流を悪くします。夏場でもエアコンの風に直接当たらないよう注意し、冬場は腹巻などで温める工夫をしましょう。
よくある質問:当日の「夫婦生活」や「お薬」について
Q. 当日に夫婦生活(性交渉)を持ってもいいですか?
むしろ推奨されることが多いです。
人工授精当日に性交渉を持つことで、精子の総数が増え、また精液に含まれる成分が着床を助ける免疫反応を促すという説もあります。ただし、痛みや出血が強い場合は無理をせず控えてください。
Q. 処置後に抗生剤が処方されましたが、飲むべきですか?
必ず飲み切ってください。
人工授精は無菌状態で行われますが、念のため感染を予防するために抗生剤が処方されます。感染症を起こすと卵管が詰まる原因にもなりかねないため、指示通りに服用しましょう。
病院に連絡すべき症状
以下の症状が見られた場合は、我慢せずに受診したクリニックへ相談してください。
激しい腹痛: 生理痛よりも明らかに強い痛みがある場合。
多量の出血: 生理の多い日よりも多い出血や、鮮血が止まらない場合。
発熱: 処置後、急に高い熱が出た場合(感染症の疑い)。
まとめ:リラックスして「着床」を待ちましょう
人工授精当日は、あまり神経質になりすぎる必要はありません。
仕事: 無理のない範囲でOK
お風呂: シャワーが安心
運動: 激しいものはNG、ゆったり過ごす
食事: 消化に良いものを食べ、体を温める
精子と卵子が一番良い状態で出会えるよう、心も体も穏やかに保つことが何よりのサポートになります。「これって大丈夫かな?」と迷った時は、まずはゆっくりと横になり、ご自身の体を労わってあげてくださいね。