なぜ突然?銀行口座が凍結される原因と解除までの流れ|生活費引き出しの対処法も解説
「キャッシュカードが突然使えなくなった!」
「振込をしようとしたら、口座が凍結されていると言われた……」
ある日突然、自分の銀行口座が使えなくなってしまう「口座凍結」。生活費の引き出しや公共料金の支払いができなくなるため、パニックになってしまう方も少なくありません。実は、口座が凍結されるのには必ず理由があり、その原因によって解除までの流れや対処法が大きく異なります。
この記事では、銀行口座が凍結される主な原因から、凍結を解除するための具体的なステップ、そしてお金が引き出せなくて困った時の救済策まで、親しみやすい言葉で詳しく解説します。
1. なぜ?銀行口座が凍結される4つの主な原因
銀行口座が凍結される理由は、大きく分けて4つあります。まずは、ご自身がどのケースに当てはまるかを確認してみましょう。
① 名義人の死亡
最も多いケースが、口座名義人が亡くなった場合です。銀行が死亡の事実を確認(親族からの連絡や新聞の訃報など)した時点で、遺産を守るために口座は即座に凍結されます。
② 認知症による判断能力の低下
名義人が重度の認知症になり、銀行側が「本人の意思確認ができない」と判断した場合も、資産保護の観点から口座が凍結されることがあります。これは、悪意のある第三者による引き出しを防ぐための措置です。
③ 債務整理・自己破産の開始
借金の返済ができなくなり、弁護士などを通じて債務整理(自己破産や個人再生)を銀行に通知した場合、対象となる銀行の口座は凍結されます。これは、銀行が預金と借金を相殺するための手続きに入るためです。
④ 不正利用の疑い・長期間の未利用
振り込め詐欺などの犯罪に利用された疑いがある場合や、10年以上全く使われていない「休眠預金」となった場合も、安全のために制限がかかることがあります。また、最近では銀行からの「お取引目的の確認」アンケートを無視し続けたことで、利用制限がかかるケースも増えています。
2. 口座凍結を解除するための具体的な流れ
凍結を解除するための手続きは、原因によって全く異なります。ここでは代表的な「相続(死亡)」と「認知症」のケースを見ていきましょう。
【相続の場合】必要書類を揃えて手続き
名義人が亡くなった場合の解除には、遺産分割協議が完了している必要があります。
ステップ1: 銀行へ連絡し、相続が発生したことを伝える
ステップ2: 銀行から指示された必要書類(戸籍謄本、遺産分割協議書、印鑑証明書など)を集める
ステップ3: 書類を窓口へ提出
ステップ4: 審査後、およそ1〜3週間で払い戻しや名義変更が完了
【認知症の場合】成年後見制度の利用
認知症で凍結された場合、家族であっても簡単には解除できません。家庭裁判所に申し立てを行い、「成年後見人」を選任する必要があります。
注意点: 成年後見人の選任には数ヶ月かかることが多く、専門家(弁護士や司法書士)が選ばれた場合は月々の報酬が発生する点に注意が必要です。
3. 生活費が引き出せない!困った時の「救済制度」
「手続きに時間がかかるのは分かったけれど、今日の生活費や葬儀代がない!」という方のために、法律で定められた救済策があります。
預貯金の仮払い制度
2019年から始まった制度で、相続人であれば他の親族の同意がなくても、一定額まで預金を引き出すことができます。
引き出せる金額の目安:
1つの銀行につき「凍結時の預金残高 × 1/3 × 法定相続分」まで。ただし、1つの銀行につき150万円が上限です。
必要なもの: 亡くなった方の戸籍謄本、引き出す人の戸籍謄本・印鑑証明書など。
家庭裁判所への申し立て(仮分割)
150万円以上のまとまった資金(介護費用や多額の支払いなど)が必要な場合は、家庭裁判所に申し立てて許可を得ることで、上限を超えた金額を引き出せる可能性があります。
4. 口座凍結を未然に防ぐためのアドバイス
「もしも」の時に家族が困らないよう、あらかじめ対策をしておくことが大切です。
代理人指名手続を利用する: 本人が元気なうちに、信頼できる家族を「代理人」として登録しておけば、認知症等で本人が窓口に行けなくなっても預金の引き出しが可能です。
銀行からの通知を無視しない: 住所変更や取引目的の確認書類が届いたら、速やかに回答しましょう。
ネットバンキングの情報を共有する: 家族が口座の存在を知らないと、凍結解除の手続きすら始められません。エンディングノート等に口座情報をまとめておきましょう。
5. まとめ:焦らずにまずは銀行へ相談を
口座が凍結されるとパニックになりがちですが、まずは「なぜ凍結されたのか」を銀行に確認することが第一歩です。相続や認知症が原因であれば、法的な手続きを進めることで必ず解決できます。
当面の生活費に困っている場合は、今回ご紹介した「仮払い制度」を積極的に活用しましょう。書類を揃えるのが大変な場合は、司法書士や行政書士などの専門家にサポートを依頼するのも、早期解決への近道です。
大切な資産を守り、スムーズに利用できるよう、早めの対策と正しい知識を身につけておきましょう。
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