⚫️ 取った方が良い「ほくろ」の位置と判断基準
ほくろ(色素性母斑)は多くの場合良性のものですが、「取った方が良い」と判断されるほくろには、主に**医学的な理由(健康上のリスク)と美容的な理由(生活上の不快感や見た目の改善)**の二つがあります。
ほくろの除去を検討する際は、自己判断せずに皮膚科や形成外科の専門医の診察を受けることが最も重要です。
⚠️ 1. 医学的に注意が必要な「悪性化のリスク」があるほくろの位置
特に日本人の場合、皮膚がん(悪性黒色腫・メラノーマ)の好発部位が特定されています。これらの部位にほくろやシミのようなものを見つけた場合、特に注意が必要です。
| 部位 | 理由 | 特徴 |
| 足の裏 | メラノーマの好発部位の一つ。約3割が足の裏に発生するとされます。 | 摩擦などの刺激を受けやすい。 |
| 手のひら | メラノーマの好発部位の一つ。 | 摩擦などの刺激を受けやすい。 |
| 手足の爪(爪の付け根) | メラノーマの好発部位の一つ。黒っぽい縦線(色素線条)として現れることがある。 | 爪全体や爪の周りに色素が拡がる場合は注意。 |
| 顔、体幹(背中、胸、お腹) | メラノーマの発症部位として比較的多い。 | ほくろの色や形が急に変化した場合に注意。 |
悪性の可能性を判断する「ABCDE」チェックリスト
ほくろを自分でチェックする際の目安として、以下の変化が見られた場合は、位置にかかわらず速やかに皮膚科を受診してください。
| 項目 | 英語 | 意味 |
| A | Asymmetry(非対称) | ほくろの形が左右非対称でいびつ。 |
| B | Border Irregularity(境界線) | ほくろの輪郭がギザギザしたり、曖昧で周囲ににじみ出ているように見える。 |
| C | Color Variegation(色の濃淡) | ほくろの色が黒、茶、グレー、赤などまだらになっている。 |
| D | Diameter(直径) | ほくろの直径が6mm以上と大きい。(ただし、小さいから安全とは限らない) |
| E | Evolving(変化) | 数ヶ月〜1年で形や大きさ、色が急速に変化している。盛り上がり、出血、かゆみが生じた。 |
👃 2. 日常生活に支障が出る「摩擦や刺激を受けやすい」ほくろの位置
医学的に良性であっても、日常的に刺激や摩擦を受けるほくろは、炎症や出血の原因となったり、悪性化のリスクもわずかながらあるため、除去が推奨される場合があります。
| 部位 | 理由 |
| 首元、襟足 | 襟やネックレス、マフラーなどで常に擦れる。 |
| 胸、鎖骨 | 下着のラインやアクセサリーが触れる。 |
| 脇の下、股 | 皮膚と皮膚が擦れやすい。 |
| 腰(特にベルトや下着のライン) | 衣服やベルトで擦れることが多い。 |
| 顔の盛り上がったほくろ | 髭剃りや洗顔、メイクの際に引っかかりやすい。 |
👩 3. 美容上の理由から除去が検討されるほくろの位置
見た目のコンプレックスや心理的なストレスになっている場合、医師と相談の上で美容目的の除去を検討することができます。
| 部位 | 理由 |
| 顔の中心(鼻、頬、額) | 人目につきやすく、顔の印象を大きく左右するため。除去の希望が最も多い部位。 |
| 目元、口元 | 表情や動きが多く、目立ちやすい。見た目の改善が大きな動機となる。 |
| 背中 | 大きく開いたドレスを着るなど、特別な理由で除去を希望されることがある。 |
🚨 注意が必要な場所(瘢痕・傷跡リスク)
ただし、以下の部位は皮膚の動きや特徴から傷跡(瘢痕)やケロイドが残りやすいため、美容目的の除去は慎重に検討が必要です。
関節部分(指、肘、膝):皮膚の伸縮が激しく、傷跡が拡大しやすい。
胸骨(胸の中心):ケロイドになりやすい部位。
眼球周辺(まぶた):皮膚が薄く、傷跡が目立ちやすい。
🩺 結論:まずは専門医の診断を
「取った方が良いほくろ」とは、健康リスクがあるか、または日常生活に不快感や支障をきたしているほくろです。
悪性の可能性が心配な場合は、保険診療の皮膚科へ。
見た目の改善が主目的の場合は、美容皮膚科や形成外科へ。
必ず専門医に相談し、ほくろの種類や深さ、部位に応じた最適な除去方法(切除手術、レーザー治療など)を選択してもらいましょう。