お酒を飲んだ翌朝に「下痢」になるのはなぜ?アルコールが腸に与えるダメージと正しい対処法
楽しいお酒の席の翌日、胃腸が重く、下痢に悩まされた経験はありませんか?「飲みすぎたかな」で済ませがちですが、実はその症状、身体が発している重要なサインかもしれません。
この記事では、飲酒がなぜ下痢を引き起こすのか、そのメカニズムを解説し、アルコールが腸に与えるダメージを最小限にする具体的な対策について詳しく紹介します。
なぜお酒を飲むと下痢になるのか?そのメカニズム
アルコールが腸に与える影響は主に3つの経路から発生します。これらは健康な人であっても、一定以上の量を摂取することで誰にでも起こり得る現象です。
1. 腸の水分吸収機能の低下
本来、大腸は食べたものや飲み物に含まれる水分を吸収し、便の硬さを調整する役割を持っています。しかし、アルコールには腸の粘膜を刺激し、この水分の吸収能力を低下させる作用があります。その結果、腸内に余分な水分が残ったまま排出され、下痢を引き起こします。
2. 蠕動(ぜんどう)運動の異常促進
アルコールは腸の筋肉を刺激し、腸の動き(蠕動運動)を急激に活発化させます。急がされた腸は内容物を十分に処理できず、未消化のまま便として送り出してしまうため、水分を多く含んだ便が排出されてしまいます。
3. アルコールの分解産物「アセトアルデヒド」の刺激
肝臓でアルコールが分解される際に発生する「アセトアルデヒド」は毒性が強く、肝臓で処理しきれないと血液に乗って全身を巡ります。この有害物質が腸の粘膜を直接刺激することも、下痢や腹痛を引き起こす大きな原因となります。
腸内環境に与える長期的・深刻なダメージ
頻繁な飲酒による下痢を放置すると、単なる一時的な症状にとどまらず、将来的に深刻な腸のトラブルに繋がるリスクがあります。
腸内細菌のバランス崩壊:アルコールは腸内の善玉菌を殺し、悪玉菌を優位にしてしまいます。これにより慢性的な腹部膨満感や便秘・下痢を繰り返すようになります。
腸粘膜のバリア機能低下:腸内環境が悪化すると、有害物質をブロックする腸のバリア機能が低下し、炎症が起きやすくなります。
飲酒時の下痢を防ぐための正しい対策
アルコールと上手に付き合いながら、腸への負担を減らすための具体的な予防策です。
1. 空腹での飲酒を避ける
空腹状態でアルコールを摂取すると、腸が直接的なダメージを受けやすくなります。脂質を含む食事や、高タンパクな食品を先に食べておくことで、胃腸の粘膜を保護し、アルコールの吸収を緩やかにできます。
2. 「和らぎ水(水)」をセットで飲む
アルコールには利尿作用があるため、身体は慢性的な水分不足になりがちです。お酒と同量以上の水を合間に飲むことで、脱水を防ぐと同時に、アルコールの濃度を薄めて腸への刺激を和らげます。
3. 腸に優しいおつまみを選ぶ
腸の粘膜を修復する働きを持つタンパク質(豆腐や鶏肉など)や、腸内環境を整える発酵食品(チーズやキムチなど)を意識して摂取しましょう。
翌朝の下痢への対処法
もし翌朝下痢になってしまった場合は、身体からの栄養や水分が不足している状態です。
積極的な水分補給:経口補水液やスポーツドリンクなど、電解質が含まれた飲み物を少量ずつ摂取してください。
胃腸を休ませる:食事は無理に摂らず、おかゆやスープなど消化に良いものを選びましょう。
まとめ:飲酒は腸の様子を見ながら
飲酒翌日の下痢は、身体が「その飲み方は限界を超えている」と教えてくれている合図です。自分の体質に合わせてお酒の量を調節し、水を意識的に飲むことで、腸内環境を守りながら楽しむことができます。
もし下痢が長引く場合や、激しい腹痛を伴う場合は、アルコール以外の原因も考えられるため、医師の診断を受けるようにしてください。