ニキビ再発を防ぐ『累積投与量』の計算方法とは?イソトレチノイン治療で後悔しないための継続期間


重度のニキビ治療の切り札として知られるイソトレチノイン。服用すれば劇的にニキビが改善しますが、最も恐ろしいのは「服用をやめた後の再発」です。

せっかく高価な薬を飲み、乾燥などの副作用に耐えたにもかかわらず、数ヶ月でニキビが元通りになってしまうケースがあります。その原因の多くは、実は**「累積投与量」**が不足していることにあります。

今回は、ニキビの再発率を最小限に抑えるために知っておくべき「累積投与量」の計算方法と、後悔しないための継続期間について詳しく解説します。


1. イソトレチノイン治療の鍵「累積投与量」とは?

イソトレチノインの治療において、一時的にニキビが治ることよりも重要なのが「どれだけの総量を体に蓄積させたか」という点です。これを累積投与量と呼びます。

なぜ累積投与量が重要なのか

研究データによると、イソトレチノインを一定量以上服用することで、皮脂腺の構造が根本から変化し、長期間にわたってニキビができにくい肌質を維持できることが分かっています。

逆に、ニキビが消えたからといって自己判断で早めに服用を中止してしまうと、皮脂腺が元の状態に戻りやすく、再発率が跳ね上がってしまうのです。


2. 【実践】累積投与量の計算方法

一般的に、世界的なガイドラインで推奨されている再発防止のための累積投与量は、**「体重1kgあたり120mg〜150mg」**とされています。

自分の目標摂取量を計算してみましょう。

計算式

目標総服用量(mg) = 体重(kg) × 120〜150(mg)

例:体重50kgの人の場合

  • 最低目標:50kg × 120mg = 6,000mg

  • 推奨目標:50kg × 150mg = 7,500mg

1日あたりの量から期間を算出する

例えば、20mgの薬を毎日1錠飲む場合、体重50kgの人が推奨目標(7,500mg)に達するまでの期間は以下のようになります。

  • 7,500mg ÷ 20mg/日 = 375日(約12ヶ月強)

もし、1日40mg(20mgを2錠)服用する場合は、

  • 7,500mg ÷ 40mg/日 = 約188日(約6ヶ月)

このように、1日の摂取量によって治療期間は変わりますが、最終的に目指すべき「総量」は決まっているのです。


3. 再発率を下げるための継続期間と注意点

「ニキビが治ったからもう終わり」ではないのが、この治療の難しいところです。

治った後も飲み続ける「維持期」が大切

通常、服用を開始して2〜3ヶ月で新しいニキビができなくなります。しかし、そこから累積投与量に達するまで飲み続ける期間こそが、将来の再発を防ぐための「貯金」になります。

期間が短すぎることのリスク

低用量(例:10mgを隔日など)で長期間飲む方法は副作用が軽くて済みますが、目標量に達するまで非常に長い時間がかかります。途中で通院をやめてしまうと、累積投与量が不足し、高い確率で数年以内に再発を招くことになります。


4. 後悔しない治療のために医師と相談すべきポイント

イソトレチノイン治療を成功させるためには、治療開始時に「出口戦略」を明確にしておくことが大切です。

  1. 自分の目標累積投与量を確認する: 医師に自分の体重に基づいた目標量を確認しましょう。

  2. 血液検査の継続: 長期間の服用になるため、肝機能やコレステロール値のチェックを欠かさないようにしてください。

  3. ライフスタイルに合わせた増減: 「乾燥が辛いので量を減らして期間を延ばしたい」「結婚式の予定があるから早く終わらせたい」など、スケジュールに合わせた調整も相談可能です。


5. まとめ:しっかり飲み切ることが「ニキビ卒業」への近道

イソトレチノインは魔法の薬ではありませんが、正しい知識を持って「累積投与量」を守れば、ニキビに悩まされない人生を手に入れるための強力な武器になります。

  • 再発防止の基準は「体重1kgあたり120〜150mg」

  • 見た目が綺麗になっても、目標量に達するまでやめない

  • 自分の体重から計算し、治療期間の目安を把握しておく

「早くやめたい」という気持ちをぐっとこらえ、長期的な視点で治療を完走することが、結果として最も安く、最も確実にニキビを克服する方法です。



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