差し歯が取れたときの対処法と再発防止のポイント


差し歯は見た目も自然で、噛む力も補う便利な治療法ですが、突然取れてしまうことがあります。「取れた瞬間どうしたらいいのか分からない」と慌てる方も多いでしょう。ここでは、差し歯が取れたときの正しい対処法と、再発防止のためのポイントを詳しく解説します。

差し歯が取れる原因

  1. 接着剤の劣化
    差し歯は歯に固定するための接着剤（セメント）が使われています。時間の経過や強い力で接着剤が劣化すると、取れてしまうことがあります。

  2. 虫歯や歯の劣化
    差し歯の下の歯が虫歯になっていたり、歯の根が弱っていた場合、支えが不十分になり差し歯が取れることがあります。

  3. 強い衝撃や噛み合わせの問題
    固い食べ物を噛んだり、歯ぎしり・食いしばりによって差し歯に負荷がかかると外れることがあります。

  4. 差し歯自体の破損
    差し歯の素材が劣化したり割れたりすると、取れるだけでなく、差し歯の修理や作り直しが必要になります。

差し歯が取れたときの応急処置

  1. 差し歯は捨てずに保管する
    取れた差し歯は水で軽く洗い、清潔な容器に入れて持参します。乾燥や破損を防ぐため、紙やティッシュで包むのは避けましょう。

  2. 自宅での接着は避ける
    市販の接着剤で差し歯をつけると、歯や歯茎にダメージを与えたり、歯科治療が難しくなることがあります。必ず歯科医院で処置を受けてください。

  3. 痛みや腫れがある場合は応急処置
    差し歯が取れた歯が痛む場合は、痛み止めを服用したり、冷たい水でうがいをすると症状が和らぐことがあります。

  4. 柔らかい食事にする
    差し歯が取れた状態では噛む力が弱くなるため、固いものは避け、柔らかい食事に切り替えましょう。

歯科での処置

  1. 再接着
    歯と差し歯の状態が良ければ、再度接着剤で固定してもらえます。

  2. 差し歯の作り直し
    差し歯や支えの歯が劣化している場合は、新しい差し歯を作成する必要があります。

  3. 歯の治療
    根の状態や虫歯の有無を確認し、必要に応じて根管治療や修復を行います。

再発防止のポイント

  • 定期的な歯科検診
    差し歯や支えの歯の状態を定期的にチェックすることで、取れる前に問題を発見できます。

  • 硬い食べ物を控える
    ナッツや氷など硬い食べ物を噛む習慣は差し歯に負担をかけます。

  • 歯ぎしり・食いしばり対策
    就寝中のマウスピース使用などで、差し歯にかかる負担を減らせます。

  • 正しいブラッシングとフロス
    差し歯の周囲の歯茎や歯を清潔に保つことで、虫歯や歯周病のリスクを下げられます。

まとめ

差し歯が取れたときは、慌てずに差し歯を保管して歯科医院に相談することが最優先です。市販の接着剤で無理に固定せず、原因をしっかり確認した上で再接着や作り直しを行うことで、再発リスクを抑えられます。定期的なメンテナンスと正しいケアを習慣化することで、差し歯の長持ちを実現できます。