🗑️消してしまったファイルを復元するための確実な手順と注意点


ファイルを誤って削除してしまった場合でも、すぐに適切な対応を取れば復元できる可能性は非常に高いです。

ファイルが完全に消去されるのではなく、データが見えない状態になっているだけであることが多いためです。しかし、復元作業中に上書きされてしまうと、二度と復元できなくなるため、迅速な行動が重要になります。

ここでは、「ごみ箱から復元する方法」から「専用のツールを使う方法」まで、段階的な復元手順重要な注意点を解説します。


⚠️最重要:ファイルを消したらすぐに行うべきこと

ファイルを誤って削除した直後に、以下の行動を絶対に行ってください。

  • PCの使用を直ちに停止する: 削除されたファイルがあったドライブ(通常はCドライブ)に、新しいデータが書き込まれると、元のデータが上書きされてしまい、復元できなくなります。インターネット閲覧新しいファイルの作成・保存厳禁です。

  • データ復元ソフトをダウンロードしない: もしソフトが必要な場合でも、削除されたファイルとは別のドライブ(外付けHDD、USBメモリなど)にダウンロード・インストールしてください。同じドライブにインストールすると、復元したいデータを上書きするリスクがあります。


1. 段階的な復元手順(自力でできる方法)

まずは、PCに備わっている機能で復元を試みましょう。

ステップ①:ごみ箱(ゴミ箱)から復元する(最も簡単な方法)

ファイルがごみ箱に残っていれば、最も簡単に復元できます。

  1. デスクトップにある「ごみ箱」アイコンをダブルクリックして開く。

  2. 一覧の中から復元したいファイルを探し、右クリックする。

  3. メニューから「元に戻す」(または「復元」)を選択する。

💡注意点: Shift + Deleteで削除した場合や、外付けドライブのファイルを削除した場合は、ごみ箱を経由せずに削除されることがあります。

ステップ②:ファイル履歴(バックアップ)から復元する

Windowsの「ファイル履歴」機能を有効にしている場合、過去のバージョンからファイルを復元できます。

  1. Windowsの検索窓に「ファイル履歴」と入力し、開く。

  2. 画面左側の「個人用ファイルの復元」をクリックする。

  3. 復元したいファイルが保存されていたフォルダを開き、日付ごとのバージョンを表示させる(画面を左右に移動)。

  4. 復元したい日時のファイルを選択し、「復元ボタン」をクリックする。

ステップ③:以前のバージョン(シャドウコピー)から復元する

システムの保護」機能が有効になっている場合、自動的に保存されたフォルダの以前のバージョンに戻せる可能性があります。

  1. ファイルが保存されていた元のフォルダ右クリックし、「プロパティ」を選択する。

  2. タブの中から「以前のバージョン」を選択する。

  3. 利用可能なバージョンの一覧が表示されたら、復元したい日時のバージョンを選択し、「復元」をクリックする。


2. ツールを使った復元(ごみ箱等にない場合)

上記の方法で復元できなかった場合、専用のデータ復元ソフトが必要になります。これらのソフトは、PCが「削除済み」と認識しているだけで残っているデータを掘り起こして復元します。

多くのソフトには無料版が用意されており、復元できるファイルがあるかスキャンして確認できます。

おすすめのソフト例特徴
Recuva(レクヴァ)完全無料版があり、シンプルで使いやすい。とりあえず試してみたい方向け。
EaseUS Data Recovery Wizard復旧率の高さに定評がある。無料版では復元容量に制限がある場合が多い。
Recoverit(リカバリット)復旧率が高く、対応デバイスやファイル形式が豊富。日本語サポートも充実。

復元ソフト使用のポイント

  1. 別のドライブにインストール:先に述べたように、復元したいデータが入っていたドライブとは別の場所にインストールしてください。

  2. まず無料スキャン:有料ソフトであっても、まずは無料版データが見つかるかスキャンして確認しましょう。データが見つかってから購入を検討すれば無駄がありません。

3. 🚨最終手段:データ復旧業者に依頼する

非常に重要なデータで、自力での復元が困難な場合(物理的な故障、重度の論理障害など)は、データ復旧専門の業者に相談してください。

  • メリット最も高い復元率が期待できる。

  • デメリット高額な費用がかかる。


🔑まとめ:復元成功率を高める鍵

削除したファイルを復元するための最大の鍵は、**「上書きさせないこと」**です。

  1. すぐにPCの使用を止める

  2. 落ち着いて、まずごみ箱ファイル履歴を確認する。

  3. それでもダメなら、別のドライブ復元ソフトをインストールし、スキャンを試す。

この手順を守り、大切なファイルを無事に取り戻せることを願っています。