顔のほくろが増えた？気になる原因と見分け方、適切な対策を詳しく解説
鏡を見た時に「あれ、こんなところにほくろなんてあったかな？」と不安になることはありませんか？顔は体の中でも特に視線が集まる場所だけに、ほくろが増えると「病気ではないか」「老化現象だろうか」と心配になってしまうものです。
実は、大人になってから顔のほくろが増えるのには、日常生活の中に潜むいくつかの明確な理由があります。また、中にはほくろによく似た「別のもの」であるケースも少なくありません。
今回は、顔のほくろが増える原因から、注意すべき「やばいほくろ」の見分け方、そしてこれ以上増やさないための予防策までを専門的な視点を交えて分かりやすく解説します。
1. なぜ大人になってから顔のほくろが増えるのか
「ほくろは生まれつきのもの」と思われがちですが、実際には後天的に増えるケースが非常に多いです。主な原因は以下の3つに集約されます。
最大の原因は「紫外線」によるダメージ
顔は一年中、日光にさらされている部位です。紫外線を浴びると、肌を守るためにメラノサイト（色素細胞）が活性化し、メラニン色素を大量に作り出します。これが一箇所に集中して固まったものが、後天的なほくろとなります。
摩擦や刺激の蓄積
毎日の洗顔で顔を強くこすったり、メイクの際に肌に刺激を与え続けたりすることも原因の一つです。肌への物理的な刺激は炎症を引き起こし、メラノサイトを刺激してほくろやシミを誘発します。
ホルモンバランスの変化
妊娠中や更年期など、ホルモンバランスが大きく変動する時期には、一時的にメラニンが生成されやすくなり、新しいほくろが現れたり、既存のほくろが濃くなったりすることがあります。
2. それは本当に「ほくろ」？似ているけれど違うもの
顔に増えた黒い点が、実は純粋な「ほくろ（色素性母斑）」ではない場合もあります。
老人性色素斑（一般的なシミ）
境界線がはっきりしており、平らなのが特徴です。紫外線ダメージの蓄積によって現れる、いわゆる「シミ」です。
脂漏性角化症（老人性イボ）
ほくろのように黒っぽく、少し盛り上がっているのが特徴です。加齢とともに増える良性の腫瘍で、放置しても健康上の問題はありませんが、数が増えると目立ちます。
後天性真皮メラノサイトーシス（ADM）
ほくろよりも少し青みがかった、あるいはグレーに見えるアザの一種です。20代以降に顔の両側に現れることが多く、ほくろが増えたと勘違いされる代表的なケースです。
3. 注意が必要な「やばいほくろ」のチェックポイント
ほとんどのほくろは良性ですが、稀に「メラノーマ（悪性黒色腫）」という皮膚がんが潜んでいることがあります。以下の**「ABCDEルール」**に当てはまる場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
A（Asymmetry）：左右非対称
形が歪で、半分に割った時に左右が重ならない。
B（Border）：境界が不明瞭
ほくろの輪郭がぼやけていたり、ギザギザしていたりする。
C（Color）：色がムラ
一箇所だけ色が極端に濃い、あるいは茶色や黒が混ざっている。
D（Diameter）：直径が大きい
目安として直径が6mm以上ある場合は注意が必要です。
E（Evolving）：変化している
短期間で大きくなった、形が変わった、出血や痛みがある。
4. これ以上増やさない！今すぐできる予防と対策
一度できてしまったほくろをセルフケアで消すのは難しいですが、増えるスピードを抑えることは可能です。
徹底したUVケア（一年中）
夏だけでなく、曇りの日や冬場も日焼け止めを塗りましょう。特に顔は、SPF30以上のものをムラなく塗ることが基本です。日傘や帽子を併用し、物理的に紫外線を遮断するのが最も効果的です。
「こすらない」ケアの徹底
クレンジングや洗顔の際は、指が肌に触れないくらいの泡で優しく洗いましょう。タオルで拭く際も、押さえるようにして水分を吸い取ります。摩擦を減らすだけで、肌のメラノサイトは安定します。
美容医療という選択肢
増えてしまったほくろが気になる場合は、医療機関でのレーザー治療が非常に有効です。「炭酸ガスレーザー」などを用いれば、短時間で跡も残りにくく除去できます。また、シミやイボとの判別もプロに行ってもらえるため、安心感に繋がります。
5. まとめ：自分の肌と向き合い、適切なケアを
顔のほくろが増えるのは、肌からの「これ以上ダメージを与えないで」というサインかもしれません。まずは増えたほくろが良性かどうかを観察し、日々の生活習慣を見直してみましょう。
顔のほくろ対策チェックリスト
日焼け止めを毎日塗る習慣をつける。
肌をこすらないスキンケアを意識する。
気になる形のものがあれば、皮膚科専門医に相談する。
透明感のある健やかな肌を保つために、今日からできる予防を始めてみませんか？
次は、ほくろ除去後の「正しいアフターケア」や、ほくろを自然に隠す「コンシーラーの選び方とメイク術」についてお話ししましょうか？