朝起きたらめまい!原因と対処法について紹介
朝起きたらめまいがするのは「良性発作性頭位めまい症」の可能性が高いです。
寝起きや寝返りなど頭の位置を変えた時、に起こるめまいです。
なぜ朝起きたらめまいがするのでしょうか。
朝起きた時のめまいに悩まされている人もいると思います。
そこで今回は
・朝起きたらめまいがする眩暈の種類と原因
・良性発作性頭位めまい症とは
・起床時のめまいの対処法
・よくある質問
について紹介します。
朝起きたらめまいがする眩暈の種類と原因
朝めまいに悩まされている人もいると思います。その原因について紹介します。
1.めまいの種類
寝起きのめまいや朝めまいがする症状には様々なタイプがあります。
①回転性めまい
症状としては「ぐるぐるグルグル回っているめまい」が起き、周りの景色や人がグルグル回って見えます。
朝めまいが起きると、めまい以外に吐き気や耳鳴り、耳閉感などの症状が伴うことがあり、突然起きることが多いようです。
②動揺性めまい
症状としては「体がフラフラ、ふわふわフワフワするめまい」が起き、体が宙を浮いたような感覚になります。
③立ちくらみ
症状としては「クラっとするふらつきや目の前が暗くなるめまい」が起き、立ち上がった時に貧血の様なクラっとなる間隔や目の前が暗くなる症状が出ます。
④動揺視
症状としては「物が揺れているように見えるめまい」が起き、静止しているものが揺れて見えてしまう症状が起きます。眼精疲労によって起こることもあります。
⑤更年期
更年期の場合でもめまいの症状が起きます。
症状としては「回転性めまい」や「動揺性めまい」、「立ち眩みの様なめまい」が起きます。
2. 朝起きたらめまいがする原因
寝起きにめまいがする主な原因は「心身症」と関係があります。
「ストレス」などの精神的な事が原因で体の不調や体調不良が起きたり、持病の再発や前にある病気が悪化したりします。
日常生活である一般的なストレスだけでなく、その他に心理的な葛藤があると心身症が起きやすいと言われています。
3.考えられる疾患
めまいが起きると、危険な病気の可能性があります。
①脳梗塞
動脈硬化による血管の閉塞などで脳の血管が詰まってしまう病気です。
めまいの他に身体の片側のまひや呂律が回らないなどの症状が出ます。
②脳腫瘍
主な原因として、高血圧などに伴う動脈硬化で、脳の血管が破れて出血している状態です。
めまいの他に、強い頭痛や吐き気や嘔吐などの症状がみられます。
③くも膜下出血
主な原因として、脳を包む「くも膜」で血管が破れて出血している状態です。
めまいの他に、強い頭痛や吐き気や嘔吐、意識障害などの症状がみられます。
朝めまいが起きる時や日常生活で頻繁にめまいがある時は「脳神経外科」を受診しましょう。
寝起きの眩暈は一般的に「良性発作性頭位めまい症」が多いようです。
良性発作性頭位めまい症とは
毎朝、朝起きたらめまいがするのは「良性発作性頭位めまい症」の可能性が高いです。
ここでは、良性発作性頭位めまい症について紹介します
1.良性発作性頭位めまい症とは
発作的に突然、頭の位置を変えた時に起こる良性の眩暈です。
寝返りをしたり、特定の方向をむいたりすると起こる症状です。生命の危険が無く、後遺症も残らず、治療をしなくても自然に軽快することが多い病気です。
女性や高齢者に多い眩暈ですが、最近では男性でも発症する人が増えてきています。
2.良性発作性頭位めまい症の症状
主な症状は「めまい」です。詳しくは次の通りです。
・朝起きた時にクラクラするめまい
・寝返りを打った時に起こるめまい
・めまいが繰り返し起き、その時間は短い
・頭の位置や特定の体位の時だけめまいが起こる
特徴として、「めまいによる吐き気や嘔吐」「頭痛」「気分が悪くなる」などの症状は出ますが、軟調や意識障害、言語障害や運動障害などは起きないとされています。また、生命の危険もないとされています。
起床時のめまいの対処法
ここでは、朝起きる時にめまいがする対処法や予防法を紹介します。
1.対処法
めまいが起きた時の対処法は次の通りです。
①安静にする
横になれる時は、横になって休みましょう。外出などで横になることが難しい場合は、しゃがむか、座るかしてめまいが落ち着くのを待ちましょう。
②薬を飲む
医師から薬が処方されている場合は、薬を飲んで症状が治まるのを待ちましょう。
③部屋を暗くする、目を閉じる
光もめまいの原因の一つと言われています。光が脳を刺激して、めまいを引き起こす恐れがあるので、部屋を暗くするか目を閉じるなどして症状が治まるのを待ちましょう。
④頭を動かさない
頭を動かすと平衡感覚が乱れて、めまいが悪化する恐れがあります。頭は動かさないようにしましょう。
⑤ツボを押す
自分で簡単になせる対処法です。ツボを押すことでめまいが軽減できることがあります。
・平衡感覚を戻すツボ:完骨、頭きょう陰など
・血流を整えるツボ:外関、百会など
⑥体を締め付けているものをゆるめる
めまいがして辛い時は、まず楽な状態を作りましょう。身体を締め付けているベルトやネクタイなどゆるめて楽な状態を作りましょう。
めまいをすぐに治す方法として効果的なのは、医師から処方された薬を飲むことです。病院で受診してない方は処方箋がないので「安静にして休む」ことが早く症状を落ち着かせる方法です。
2.予防法
①頭を動かさないように安静にする
めまいが起きた時、最も重要なのが安静にすることです。
頭を動かすと平衡感覚が乱れ、めまいが悪化する恐れがあります。めまいが起きた時は頭を動かさないようにして楽な体制をとりましょう。
②寝る時は頭を高くし、同じ方向で横向きに寝ない
良性発作性頭位めまい症は、耳石が三半規管に入ることが大きな原因です。
寝る時に頭を少し高くすることで、耳石が三半規管に入りにくくなり、めまいの予防に効果的です。
枕の高さを調整してみましょう。また、右か左かこまめに寝返りをして、耳石を一か所にためないようにしましょう。
③ストレスを溜めないようにする
疲れやストレス、寝不足もめまいの原因の一つです。
三半規管はストレスに弱く、過度にストレスが掛かった状態が続くと過敏に反応しやすいと言われています。
対処として、適度な運動やストレッチをし、睡眠を十分にとるようにしましょう。
3.めまいがする時の適切な診療科
めまいの症状で診療科が変わってきます。
①耳鼻咽喉科を検討した方がよいめまい
回転性のめまいがするときは、耳鼻咽喉科の受診を検討しましょう。
特に耳鳴りや難聴など聴力に難がある時や閉塞感を感じるときは、平衡感覚を司る内耳の異常が考えられるので耳鼻咽喉科の受診を検討しましょう。
②神経内科や脳外科を検討した方がよいめまい
浮遊性や動揺性のめまいや、物が二重に見えたり呂律が回らなくなる、手足がしびれて思うように動かせないなどの症状がある場合は、脳にトラブルがある可能性があります。神経内科か脳外科の受診を検討しましょう。
③整形外科を検討した方がよいめまい
肩のコリや頭重感を伴うめまいは、頚椎椎間板ヘルニアなど首の筋肉の緊張を引き起こす病気が原因の可能性があります。骨や神経などを診てもらう必要があるので、この様な症状の時は整形外科の受診を検討してみましょう。
よくある質問
ここでは、よくある質問を紹介します。
①子供が朝、めまいや頭痛で起きれないのは病気なの?
【回答】
病院に受診しても身体疾患を疑い色々検査しても、異常がない場合は「起立性調節障害」の可能性があります。春や秋の時期にめまいや頭痛の症状が多く出る様です。
低血圧の子供に多く見られる症状の様で、上記の症状がみられる場合は「小児科」か「診療小児科」に受診してみましょう。
②横になったらめまいがするのは何故ですか?
【回答】
耳の奥の耳石が剥がれて移動し、平衡感覚が狂うのが主な原因と言われています。
横になったらめまいがするときは、「耳鼻科」を受診してみましょう。
治し方は
薬の処方で治療することが多いです。
もし薬の処方で治って症状が再発する時は、違う病院(セカンドピニオン)に受診する事をおすすめします。
③起き上がるとめまいがするのは何故ですか?
【回答】
主な原因として「水分不足」や「低血圧」などが考えられます。
めまいを軽減する対処法として
・深呼吸する
・安静にする
・水を飲む
・特定の場所に焦点を合わせる
・明るい光を避ける
などです。
これらの症状を軽減する薬も市販であります。
・トラベルミン(エーザイ)
・アネロン(エスエス製薬)
・トリブラプレミアム液(大木製薬)
などです。
症状が出た時は「耳鼻科」に受診するようにしましょう。
まとめ
今回は、早朝、朝起きたらめまいがする原因や対処法について紹介しました。
朝起きたらめまいがする主な原因は「良性発作性頭位めまい症」が多いですが、先程紹介したような「考えられる疾患」を発症している可能性があります。
早めに病院に受診するようにしましょう。
また、起床時の眩暈の対処法についても紹介しているので、こちらも参考にしてみて下さい。