こうもりは鳥類なの?哺乳類なの?一体、何類?
こうもりが夕方になると、洞窟から一斉に飛び立って行く光景をテレビ等でご覧になった方は多いでしょう。
少し不気味な雰囲気もあるコウモリですが、あの大きな翼や勢いよく飛ぶ様は、鳥にか見えないけど、一体なに類?と思ってしまいますよね。
実はコウモリが何類かと言えば、哺乳類なのです。
詳しく分類すると、脊椎動物亜門・哺乳網・蝙蝠(こうもり)目の哺乳類です。何科かといえば、オオコウモリ科とココウモリ科に分けられます。
鳥のようなコウモリですが、確かに哺乳類である、分かりやすい理由があります。
またどんな特徴を持った動物なのかもご紹介します。
こうもり、鳥類ではない訳とは?
鳥類は卵から生まれますが、コウモリは卵から孵化するのではありません。
人間や他の動物と同じで、母親のお腹の中で母親から栄養をもらって成長し誕生します。
その後お母さんのお乳を飲みながら育って行きます。
ペンギンはいかにも哺乳類みたいですが、卵から生まれて来るのはよく知られている事です。
また、鳥の翼は柔らかい羽毛に覆われていますが、コウモリの翼には羽毛は全くなく、つるんとした膜になっています。
傘の事を蝙蝠傘(コウモリ傘)と呼ぶことがありますが、黒い傘はまさにコウモリのようです。
コウモリの翼は傘のように骨組みがありますが、それは5本の指が細長く伸びたものなのです。
コウモリの飛膜には筋肉が付いていて、この筋肉によってバタバタと翼を動かし、それにより飛ぶことが出来ます。
こうもりの特徴は?どんな哺乳類なの?
日本にいるコウモリは35種類で、寒さや暑さにそれ程影響を受けないので、日本全国に分布しています。
ですが私たちにとって一番身近にいるコウモリは、アブラコウモリです。
一般的なコウモリというようなものなので、このアブラコウモリについてご紹介しましょう。
日本全国どこにでもいて、家にも住みついてしまう事があります。
田舎のような所にしかいないのかと思われるかもしれませんが、都会にも結構いるようです。
コウモリは夜行性で昼間は薄暗い所を住処にしてそこで寝ています。
家で言えば、雨戸の戸袋や屋根裏に住み着いてしまったりするのです。
民家に住み着くようなコウモリはアブラコウモリだけで、別名イエコウモリとも言われています。
大きさは4cmから5cmくらいで、重さは約10gですから、とても小さくて軽い動物です。
こういう小さな動物なので、例え都会だとしても夜薄暗い中で飛んでいると、鳥か蝶が飛んでいるように見えるので、コウモリだと気づかないという事もあります。
小さいですから、家のちょっとした隙間から戸袋や屋根裏等に入り込み、住み着いてしまいます。
日本にいる殆どのコウモリ(例外もあります)は、食中性です。
アブラコウモリも、もちろん主食は虫で、蚊や蛾、ハエ等を食べています。
かなりの大食漢で、蚊なら一日に約500匹食べるようです。
コウモリの嫌いなものは、ハッカやナフタレンの臭いです。
それらの成分を使ったもので、コウモリを追い出すこともします。
4月から10月に活動し、11月から3月までは冬眠しています。
寿命は1年から5年程だと言われています。
こうもりは害獣?感染症を運んでくる?
コウモリはその形態から不気味な感じがあり、それだけでも家に住み着かれたら嫌ですが、確かな害ももたらします。
◎糞の害・・例えば屋根裏部屋に住み着かれた場合、コウモリの糞が蓄積して行きます。
アブラコウモリは単独で行動せず、集団で住み着きますから、糞はかなり溜まってしまう事になります。
悪臭も漂って来ますし、この糞がゴキブリ等を引き寄せてしまうという事になります。
◎ガサゴソという音や羽音がする・・アブラコウモリの鳴き声は超音波なので、人間には聞こえないのですが、夜中に天井裏でガサガサという音や、羽音のような音がすることがあります。
鳴き声は聞こえないとしても、気味が悪いのでストレスになるでしょう。
◎感染症を運んでくる・・コウモリは人間にも感染させる菌を持っていると言われています。
コロナやSARSもコウモリが原因ではないかと憶測されています。
ただ日本ではコウモリが病気を媒介させたという報告はありませんが、やはりコウモリが天井裏等に住み着いていたら不安になります。
こうもりが屋根裏に!こうもりの駆除方法とは?
コウモリが屋根裏等に住み着いたら、とにかく追い出す必要があります。
コウモリは「鳥獣保護管理法」で保護されていますので、傷つけるような行為は出来ませんから、とにかく「追い出す」という事になります。
◎コウモリが嫌いな臭いのする薬剤をスプレーする。
◎燻煙剤を焚き、煙を済み済みまで行き渡らせ、陰に潜んでいるコウモリも追い出す。
◎ストロボライト等、強烈な光を浴びせる。
◎超音波を発する機械を利用する。
又、コウモリが家の中に入らないようにするのも大切です。
家の通気口、屋根等の隙間、戸袋を何かで埋めたり、網を取り付けたりする必要があります。
こうもりは鳥類に間違えられるけど、タツノオトシゴって何類?
コウモリが鳥類に間違えられるように、他にも間違えられやすい動物は多くいます。
例えばタツノオトシゴはいい例でしょう。
タツノオトシゴは魚には見えませんが、実は魚類なのです。
暖かい海に生息するので、北海道の南部までなら見ることが出来ます。
タツノオトシゴの生態で実に面白いのは、オスのお腹の袋状のものにメスが卵を産み落とすというものです。
ですのでオスがその袋の中で卵を孵化させ、成長させ、お腹の袋から稚魚たちを出産します。
小さくてかわいいけど、ちゃんとタツノオトシゴの形をした赤ちゃんがフワフワと出て来るのです。
じっとしていて動かないタツノオトシゴですが、何食べるんだろうと思いますよね。
タツノオトシゴには歯がないので、プランクトンや小魚、エビ等を吸い込んで丸飲みしています。