矯正歯科で虫歯になったら教えてくれないの?別の歯医者,虫歯だらけ、やらなきゃよかった?
一般的に「子供のうちに矯正した方がいい」と思われがちな歯科矯正の治療ですが、実は年齢の上限がなく40代でも50代でも治療できるというのをご存じでしょうか。10代での矯正が約70%というデータもありますが、最近では大人の歯科矯正も増加傾向にあります。
もし矯正治療中に虫歯が見つかれば歯科医院で教えてもらえるはずだと考えますが、ネットや知恵袋では「教えてもらえなかった」「放置された」という相談が寄せられています。なぜこんな事がおきているのでしょう。本当に教えてくれないのでしょうか、矯正歯科について簡単に説明します。
矯正歯科と虫歯の治療
<矯正歯科と虫歯の治療>
一般歯科とよばれる歯科医院が虫歯治療を行ってくれます。虫歯治療は主にかかりつけ医院が行いますが、同時に矯正治療を併設していれば虫歯治療も行うことが出来ますが矯正歯科治療をメインで行っているクリニックでは虫歯を治療しないということになります。
「虫歯になった」なんて事になったら時間のロスにもつながります。虫歯の場所によってはワイヤー矯正などを外さずに行うことができますが、目で見ても分かるような穴が空いた場合には治療できないと判断されて一時中断となったり、重度の場合には再開も難しくなる場合があります。また矯正のために抜歯する場合にも別の歯医者を紹介されることがあります。
<矯正中に虫歯を発見>
矯正中に虫歯が発見される事は珍しいことでもなく、虫歯が出来てしまうこともあります。痛みや自覚症状がなければ自分でも見つけにくい物です。今まで重なり合っていた歯が矯正によってズレて重ならなくなり治療前には分からなかった虫歯が発見されることもあるのです。
<矯正中は虫歯のリスク増加>
治療中は矯正装置をずっと装着して過ごさなければならないため、器具にも汚れが付きやすく虫歯にもなりやすいので、チェックが必要です。固定装置の場合はデンタルフロスも通しにくいので歯の間に汚れが残りやすく虫歯が増殖しやすくなります。
虫歯になったら早急に虫歯治療を行いましょう。虫歯だらけになり重度となれば神経まで達してしまい、かぶせ物まで必要になってきます。また矯正治療にも影響が出るので念入りなケアが必要です。
矯正歯科と矯正治療の費用
<矯正歯科と費用>
矯正歯科とは骨の中で歯を移動させる治療のことをいい、噛み合わせの良いキレイな歯並びを生涯にわたってキープしていくことを目的とします。14歳頃になれば乳歯が全て大人の歯に生え変わるため、開始するのにはいいタイミングとなります。
治療期間は2~3年程度ですが、矯正治療の多くの目的は歯並びを整えるということです。歯並びが悪いだけで虫歯や歯周病などの原因がとは考えにくいため、基本的に公的医療保険が使用できません。つまり全額自己負担ということです。費用は約10万円~100万円くらいと考えておいた方がよいでしょう。
大阪のクリニックではクレジットカードでの支払いで最大84回払いまで可能というところもあります。初診カウンセリングが無料というクリニックもあるので不安があれば「やらなきゃよかった」と後悔が残らないよう、自分に合ったクリニックを探してみましょう。
矯正歯科と矯正後
<矯正歯科と矯正後>
歯並びが悪いと歯ブラシの当たりにくい場所ができ、虫歯や歯周病の原因になったり、出っ歯などから口が閉じづらく乾燥してしまうこともあります。他にも嚙み合わせの悪さから顎とつながる肩周りの筋肉に負担がかかり肩こりが発生することもあります。歯科矯正はそんな症状のを改善にもつながります。
<矯正とバンド>
バンドとは歯を全周に取り囲む金属製の矯正装置のことです。奥歯もしっかり固定するので離脱もなく矯正効果を高めるという特徴がありますが、食べ物が歯の間に挟まりやすいというデメリットもあります。
現在では接着剤が開発され、ダイレクトボンディングという方法に移行してきました。歯の表面に特殊なボンドで装置を張り付け、そこにワイヤーで固定して歯を引っ張りながら正しい位置に歯を動かしていく一般的な歯科矯正治療法です。
今までは金属製の装置を装着することで見た目から敬遠されがちでしたが、最近ではセラミックやプラスチック製の透明なワイヤーも多くなり、目立ちにくいものが増えています。
矯正後のチェック
<矯正後のチェック>
矯正中は歯が少しグラグラする感じがあますが、歯は骨と直接くっついているわけではなく、骨と歯根をつなぐ線維性の組織でつながっています。歯が動く時は組織が伸びて引っ張られた歯と周囲の骨との隙間が拡がると考えると分かりやすいです。矯正治療が終了した時はまだ歯がグラグラ動きやすい状態で、新しい歯の位置になじむまで続きます。
厚生労働省と日本歯科医師会によって推進されている「8020運動」をご紹介します。
80歳で自分の歯を20本以上残すことを目標にした運動です。健康で豊かな生活を送るため、生涯自分の歯で何の不自由もなく好きな物を自由に食べられるよう心がけましょう。